Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いぼ

童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編

新美 南吉

Leggi 童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編 (いぼ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.278 caratteri · 30 schermate

Aozora Bunko

恭一君は木のぼりがじょうずで、よくその木にのぼっていて、うかうかと、知らずに下を通ったりすると、つばきの実を頭の上に落としてよこして、おどろかすことがありました。

また、木にのぼっていないときでも、恭一君はよく、もののかげや、うしろから、わっといってびっくりさせるのでした。ですから小さい太郎は、恭一君の家の近くにくると、もうゆだんができないのです。上下左右、うしろにまで気をつけながら、そろりそろりと進んでいきます。

ところがきょうは、どの木にも恭一君はのぼっていません。どこからも、わっといってあらわれてきません。

「恭一はな。」

と、にわとりに餌をやりに出てきたおばさんが、きかしてくれました。

「ちょっとわけがあってな、三河の親類へきのう、あずけただがな。」

「ふゥん。」

と、小さい太郎は、聞こえるか聞こえないくらいに、鼻の中でいいました。なんということでしょう。なかのよかった恭一君が、海のむこうの三河のある村に、もらわれてしまったというのです。

「そいで、もう、もどってきやしん?」

と、せきこんで小さい太郎はききました。

「そや、また、いつかくるだらあずに。